シルバーアクセサリーが黒くなってきたので、いざキレイにしようと磨き方をリサーチ。
「シルバー磨き」「シルバーの黒ずみ」などのキーワードでお手入れ方法を調べてみると色々な情報が出てくる出てくる。
だけど・・・一体どれが一番正しい方法なんだろう?と迷ってしまいます。
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シルバーアクセの磨きの基本って?
どれもやるべきことは同じで要するに、
黒ずみ・変色を落として、
キズを消して、
ツヤを出して、
輝きが取り戻せればいいのです。
あとは、あなたが求めているクオリティーがどの程度のものなのか。
新品同様まで、キズを消してピカピカの輝きを取り戻したいのか、
風合いを楽しむため、わざとキズは残したままの仕上がりがよいのか、
お手入れの終着点は人それぞれ違います。
もちろん、その終着点によって使うアイテムや方法も違ってくるという訳です。
そこで今回は、効果や手間を考えたプロの視点から自宅で簡単にピカピカのシルバーアクセに蘇らせるそんなお手入れ方法を紹介します。
但し、メッキやコーティングが施されているアクセサリーは今回は対象外です。
シルバー磨きテク1|黒ずみ・変色を落とす
黒ずみ・変色の原因は、シルバーの表面が「硫化」か「塩化」しているからです。
硫化や塩化はあなたの身近でも簡単に起きてしまいます。
その原因とはどんなものなのでしょうか。
硫化となる原因
空気中には硫黄成分が漂っています。
この硫黄成分がシルバーと反応して硫化銀という皮膜を作り、表面が黒ずんでいくのです。
これが「硫化」です。
空気中に3ヶ月ほど放置すればシルバーの表面は黄ばみ、やがては茶褐色~黒色へと変色していきます。
他にも、個人差はありますが汗にも硫黄成分が含まれています。
身につけているとだんだんとシルバーアクセサリーが黒ずんでいくようなら、それは反応しやすい体質だということです。
外した時に、こまめに柔らかい布なので汗を拭き取ると良いでしょう。
あとは硫黄を含む温泉や入浴剤、パーマ液、ゴム製品にも硫黄が含まれているものがあるので一緒にしないよう気をつけましょう。
自動車の排気ガスが出す亜硫酸ガスにも注意が必要です。
塩化となる原因
シルバーは塩素と反応を起こすことでも黒ずんでしまいます。
これが「塩化」です。
硫化に比べ、落とすのが厄介で、ひどいものは表面を研磨しなければ落とすことができないほど強固な皮膜となります。
原因としては、洗濯や掃除などで使う塩素系漂白剤、塩素系洗剤、塩素系消毒剤など塩素を含んだ薬剤に触れたときに起こります。
銀は錆びない!?
よく鉄(てつ)が赤茶けてボロボロに腐食することを、「錆びる」と言いますよね。
あれは「酸化」です。
酸化=錆びると言うのであれば、銀(シルバー)は高温で熱しないかぎり、水や酸素に触れただけのような環境下では、酸化は起こりません。
そもそも、銀の黒ずみや変色は硫化や塩化によるものなので、酸化とは違う原因なのに「銀が錆びる」という言い回しを使うのはおかしいですよね。
まあ、あえてその言い回しで答えるならば、銀は錆びません!
黒ずみ・変色を落とすお手入れアイテム
さて、これでシルバーの黒ずみや変色の主な原因が分かったかと思います。
それではお待ちかね、この黒ずみや変色を落とすお手入れ方法を紹介します。
硫化した皮膜を落とす液体タイプのシルバークリーナー「スピーディップ」です。
ネックレスやブレスレットなどのチェーンものや、装飾が細かく施されたデザインのリングやペンダントなど磨きにくいデザインのアクセサリーに効果絶大です。
液に浸して10秒待つだけ、一瞬で黒ずみ・変色をきれいに落とすことができます。
よく裏技などで、塩や重曹を入れた水の中に、アルミホイルに包んだシルバーアクセを入れて、沸騰させて硫化を落とす方法が紹介されています。
あれはあれで、キレイにはなります。
私も経験として一度はやってはみました。
が、しかし・・・
鍋で煮る方法は、毎回始めるにあたり、鍋・重曹・アルミホイル・水を用意したり、わざわざ火を使ったり、終わったら用意したものを片付けたりと、とにかく手間がかかり効率が悪い。
しかも浸け込むことしかできないため、部分的に黒ずみを落とすなどの融通が利かないのだ。
シルバークリーナーなら、10秒浸けて水洗いするだけの簡単作業、保存もできるし、保管も小スペースで事足りる。
また使うときにも準備も最小限ですぐに作業に移れる。
効果の方もこの商品の口コミを調べれば分かるように、その落ち具合といったら感動もの。
綿棒などに浸して擦れば、いぶし加工や宝石の付いているアクセサリーにも対応できるしね。
シルバー磨きテク2|小キズを消し、ツヤを取り戻す。
さてこれで、黒ずみや変色を落とすことが出来ました。
しかし、シルバークリーナーでは、小キズを消したり、ツヤを出すことは出来ません。
あくまで、硫化や塩化の黒ずみや変色を落とすだけの効果しかありません。
そこで最後に、
輝きを取り戻す仕上げアイテム
曇りの原因となる細かなキズを取り除き、反射率を最大限に引き出し、銀特有の白い輝きを取り戻すために、
「シルバーポリッシュ」と呼ばれる非常に粒子の細かい研磨剤(コンパウンド)が入ったクリームで仕上げます。
少量のポリッシュをやわらかい布になじませ丁寧に磨き、最後にポリッシュのついてない部分で拭き上げて完了です。
キズ消しや艶出しに使う代用品として、歯磨き粉や水で溶いたコーンスターチを柔らかなハブラシに付けて磨くなどの裏技が紹介されていますが、
研磨粒子が粗く、逆にキズが付く恐れがあるのでボクはおすすめしません。
ひとつの疑問を検証してみた!
スピーディップの販売元のホームページには、大変強力な銀専用の硫化物除去クリーナーと謳われています。
硫化は取れることは分かっていましたが、このシルバークリーナーは塩化にも効果があるのか実験してみました。
検証映像がこちらです。
映像で確認したとおり、ある程度までならシルバークリーナーでも塩化を取り除くことができます。
しかし、塩化は硫化よりも皮膜が硬いため、完全には取り除くことが出来ませんでした。
やはり、最後にシルバーポリッシュで磨かないと、キレイに黒ずみを落とすことが出来ないようです。
まとめ
以上が、シルバーアクセサリーを磨くテクニックです。
まとめると、
液体タイプのシルバークリーナーを使って、硫化や塩化したシルバーアクセサリー表面の黒ずみ・変色を落とす。
2.キズを消して、ツヤを出す。
シルバーポリッシュの研磨クリームを使って、小キズを消して、輝きを出します。
効果や手間を考えた上で自宅で簡単に出来るもっとも有効なお手入れ方法です。
この方法は、シルバーアクセサリ-を販売しているショップが展示品を磨くときに使われているプロのテクニックですよ。
大きなキズやヘコミはこの方法では消すことができませんが、それを差し引いても、十分あなたの満足のいくお手入れが実感できることと思います。
動画を交えた具体的なシルバーアクセのお手入れ方法を解説した記事がこちらです。
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それ以上の仕上がり、要するに新品同様の仕上がりを望むならば、専用の彫金工具とそれを扱う技術が必要となってきます。
番外: もっと手軽にお手入れしたいんだけど・・・
普段のお手入れ方法としてもっとも簡単に出来る方法としては、シルバー磨きクロス「ポリマール」が使えます。
超微粒子研磨材とツヤ出し剤を含んだ研磨布なので、小キズや汚れを落とすと同時にある程度ツヤも出ます。
最近では、同じようなものを100円ショップで見かけるようになりましたので、探してみてはいかがでしょう。
気を付けることは、新品ものに使用すると磨き目が付いてしまい、逆にキズついてしまいます。
あと、表面に特殊な加工(メッキやつや消しなど)が施されたものには使用しないでください。
剥がれたり、見た目がおかしくなりますので。